時に、人間の心を癒し勇気付けてくれる存在がコンパニオンアニマル(伴侶動物)
ストレスの多い今の世の中で、ペットに救われている人がどれだけいることでしょう。
自分たちにとってペットとは愛おしく、尊い存在です。
ペットに愛おしさを感じる人が「ペットと一緒に生活したい」と思うのはごく当然のことだと考えます。
ペット
犬、猫、うさぎ、鳥、ハムスターから爬虫類、熱帯魚など様々なペットがいます。
愛好家が多い一方、住宅事情でペットを飼うことができない人もたくさんいらっしゃいますよね。
少し前のデータになりますが「平成27年全国犬猫飼育実態調査」によると、ペットを飼えない理由で最も多かったのが「集合住宅に住んでいて(飼うことを)禁止されている」だったそうです。
しかし、子供よりもペットの数の方が多いとも言われています。
それだけ、多くの方がペットを飼ったり、一緒に暮らすことを望まれているんですよね。
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ペットと暮らす住宅事情
このような状況から、最近では「ペット可」の賃貸物件も多くなりました。
とはいえ、東京、大阪、名古屋などの主要な場所ではペット可賃貸が増えてきましたが、地方の住宅地などでは、まだまだほとんど探せない状況です。
ペットを飼っていると引越しさえも難しく、震災後などは特に「身なし」の方達に住宅を提供することが多いため、ペットと一方に暮らすことができず、行き場がなくなることも少なくありません。
ペット可の賃貸物件
では、ペットと一緒に暮らす賃貸物件として望ましいのはどのような集合住宅(マンション、アパート)なのでしょうか?
新しく建設される集合住宅(マンション、アパート)には、共用部にペットの足洗い場、敷地内にはドッグラン、トリミングルームが設けられたり、室内には、ペットスペースやドアにペットのくぐり戸、猫のためのキャットタワー、壁や床にすべり止めや防臭効果などが整備されている物件もあります。
このような賃貸物件では、入居者がペットを飼っているという前提で設計されているため入居者同士のトラブルも回避できて望ましいカタチだと言えます。
しかし、そのようなペット買いに好都合の住宅ばかりではありませんよね。
一般の賃貸アパートでも、賃貸当初はペットNGだったが入居者を獲得するために途中からペットOKにする物件も出てきています。
ペットの飼育を受け入れることで、入居を希望する人が増えるというメリットがあると同時に、長年入居する可能性が高いため、オーナー側にとってはメリットが大きいのです。
ただし、途中からペット飼育を受け入れる場合、ペットを飼っていない入居者との共生になるのでそれなりの対策や工夫が必要になります。
飼育可能なペットの頭数や種類、禁止行為など、ペットを飼育していない住人に迷惑がかからないようにするルール規制や、退去時の原状回復を想定して家賃や敷金などを上げるなど、事前に対策を取ることでトラブルは防ぐことができるでしょう。
ペット可の住宅でも

上記の例にあるような、ペット飼育者を前提とした設計のマンション、アパートでない限り「動物が嫌い」な方もいることを考えておかなければいけません。
動物が嫌いな方は結構多いものです。
近くにいるだけでも嫌
側に寄ってくると怖い
ペット飼育者には感じない臭いが気になる
鳴き声に我慢できない
など、多くの感情を抱くことになります。
「ペットか」であっても、このような方とペット飼育者が集合住宅内に共生すると、大きなトラブルを招くことにもなるのです。
ペット可の住宅でのトラブル
自分は「ペットが大好き」タイプですのでペット付き合いが多いのですが、実際にあったトラブルをご紹介いたします。
・犬の足音がうるさいとクレームがついた
犬は飼い主が大好きで、飼い主とともに生活することを好みますので家の中でも飼い主についてウロウロと移動することが多いのですが、その時の足音が気になされたようです。
ペットを飼っている方はわんちゃんやニャンコが走っても気になることはありませんが、動物が嫌いな方にはたまらない雑音のようです。
足音がするたびに壁を叩かれ、その叩き方は日に日にひどくなったそうです。
飼い主さんも酷くなるトラブルに恐怖を感じ、仕方なくワンちゃんを一日中ケージに入れる羽目になりました。
ケージに入れられっぱなしのわんちゃんの精神状態が心配です。
・ニオイについてのトラブル
「ペット可」の集合住宅であれば、当然自分以外にもペットを飼っている方はいらっしゃいます。
みなさんがマナーやルールをしっかりと守れたら良いのですが、残念ながらそうでない方もいるのが現状です。
共用スペースでの排泄は一切させた覚えがないのに、クレームを言われてしまう方がいらっしゃいました。
それも数人・・・。
動物を飼われていない方にとって、ペット飼育者は皆同じ存在のようです。
このようなトラブルがあることも考えておく必要があるかと思います。
・遊ばせていると睨まれる
散歩の帰りなどに共用スペス、または通路で少しペットと遊んでいると「早く室内に入れなさい!」と言わんばかりに腕を組んで仁王立ちして見られます(これは実体験です)
特に声を出すわけでもなく、普通に飼い主とペットが戯れているだけなのですが、その場に「動物がいる」「犬がいる」「猫がいる」と思うだけで、姿を見るだけで身震いされるらしいのです。
ペットとの触れ合いの時間が悲しい気持ちになってしまいます。
どんなに「ペット可」の集合住宅であっても、専用でない限り「動物が嫌い」な方がいらっしゃることは避けられません。
共生する以上はお互いに共用範囲を広げなければいけないのでしょうが、なかなかそうもいかず住みにくくなって別の物件を探す・・といった例も少なくないようです。
「ペット可」という文字だけに踊らされるのではなく、めぼしい場所が見つかったら近隣の方に「ペットは大丈夫ですか?」とリサーチするくらいの下調べが必要かも知れません。
お互いに嫌な気持ちにはなりたくありませんものね!
ペット可賃貸住宅の難点(デメリット)
大きなデメリットは上記の「トラブル発生」ですね。
また、なかなか入居者の決まらない物件を「ペット可」にすることもあります。
入居できる許容範囲を広げるためですね!!
このような場合は、ペット飼育者にデメリットも生じてくる可能性があります。
・駅から遠く離れている(交通手段が不便)
ペット飼育者は公共機関を使わずに自家用車での移動が多いという考えがあるでしょう
・築年数が古い
ペット飼育者は入居先が決まらない場合、多少のリスクは我慢するだろうと考えられる
ペット飼育者が思うように入居先が決まらなければ、多少のことを妥協する傾向が強いと考えられているのでしょう。
様々な理由を考えると「平成27年全国犬猫飼育実態調査」の結果事例が納得できますね。
やはりペットを飼っていると住宅を探すことに苦労してしまうという事実があるからなのです。
購入物件であっても、ペット飼育によるトラブルは当然あります。
飼い主さんがマナーを守り、ルールを配慮して生活することは購入物件、賃貸物件、どちらにおいても大切なことだと言えます。
ペットが好きな方には理解しがたいことですが、鳴き声(小さくても)、臭い、足音、気配に嫌な思いを抱く方がいることを忘れてはいけないですね。
最近では鳴かないペットとして「うさぎ」が注目を浴びていますが、うさぎは鳴かない代わりに柱、壁など何でもかじる習性があります。
うさぎが人気なのは住宅事情にも関係している
ペットを飼うために必要な支出額も考慮しなければいけません。
犬を飼いたい人は参考にしてください|ペットにかかる年間支出!!
最期まで責任を持ってペットを飼うためには動物の寿命も知っておく必要があります。
犬を飼える年齢は何歳まで? 飼い主として考えておきたい。
ペットを飼う際には、それぞれの動物の特徴や飼育方法、環境作りなどを予習して、自分の環境に合った飼育方法で育てていきたいですね。
「ペット可」の賃貸住宅ではどんなペットを飼っても大丈夫? ~ トラブル事例も踏まえて考えよう!を最後までお読みいただき、ありがとうございました。